prima-baciu


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708: 狂爺 01/10/27 08:56
これは、母から聞いた話です。



親戚に体格の良い、叔父さん(私から見て、母からは義理の兄)がいた。
特にスポーツをやっていた訳ではないが、
子供の頃から農作業を手伝っていた所為か腕っ節は強かった。
その叔父さんが、結婚したばかりの頃
夜中の12時頃になると、訳の判らない事を口走ったり、
自分で自分の首をしめたり、いきなり高いところへ駆け上り跳び下りようとしたり、
と奇行が目立つようになっていた。
しかも不思議なことに30分ほど経つとピタリとおさまり
その間にやっていた事は、全然覚えていなかった。
そのようなことが、1〜2週間続き、周りで取り押さえる方が
疲れ始め、また此のまま、ほおって置くと本当に自殺するのではないかと
いろいろな所へ遭ったっていると、或る親戚の一人が
良いお祓いやさんがいると、とあるおばちゃんを連れてきた。

709: 狂爺 01/10/27 08:57
おばちゃんは特にこれと云って変わった感じは受けなかったが、
叔父さんを見るなり、
「あんた、呪われているよ。心当たりはないですか?」と聞いてきた。

叔父さんには、心当たりが一つだけあった。
最近結婚した奥さんが、以前やくざの女で(正しくは相手は本当のやくざではないし、
情婦と言うほどの付き合いでもなかったらしいが)相手のやくざから
強引に別れさせ(無論、今の奥さんに頼まれて)、それが切っ掛けのような形で
結婚したのだ。
呪いをかけられる相手として浮かんだのは、その男しかないと思ったので
そのおばさんにそう答えた。
すると、おばさんは「そんな男に大きな力はないと思うから、きっとお金で雇っているのね。」
「まあ、任せときなさい。今晩一晩お払いしときますから、
一週間ほどしてからまたきますから、本当に払えていたらその間なにもないはずですから。
お金は、その時に準備して置いてくださいね。」
そういって、1〜2時間ほど不思議なお祈りをして帰っていった。

710: 狂爺 01/10/27 08:57
ところが、その夜からピタリと奇行は無くなり、家族みんなグッスリ眠れるようになった。
やがて、一週間が経ちそのおばちゃんにお金を払い(母の話だと普通の人の月給程度)
お礼をした。
母は、好奇心が強いので、そのおばちゃんと世間話をしながらいろいろ聞いてみたが
一番気になっていたことを聞いた。
「もう、相手の人は、呪いをかけ直すと言う事はないんですか?」
「ええ、一週間も経っていれば大丈夫です。
わたしのは、呪いを払ったんじゃなく、返したんですから。
相手は、私と同じような商売の人、恨みはないし、
まあ、私もこんな商売していれば、畳の上では死ねないと思ってますから。」
そう云っておばちゃんはにっこり笑った。
母は、人の笑顔がこんなに怖かったのは初めてだったと言っていた。

コメント

コメント一覧

    • 1. jumper
    • 2016年09月03日 21:50
    • 相手が手順通りの呪いを飛ばしてきたなら返すことは可能だ。おばあちゃんの霊能力が強かったのがよかった。プロ同士の戦いだと、けっこう裏の裏とか奥の手とか使ってくるので、どちらかが再起不能になるまでやるはめになることがある。この場合は、おばあさんは呪術師に返したのではなく、依頼者のやくざモドキの方に返したのだろう。依頼者がやられてしまえばカネを払うヒトがいなくなるわけで、呪術師がそれ以上つきあう理由はなくなる。1週間の時間を置いたのは、それを確認したのだろう。お見事だ。
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