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216: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)18:22:49 ID:NxZVmT20u
あんまり話す事がないから、早く進むよ。

翌日、図書館に行くなど、適当な理由で外に出た。
S子と出会った交差点、図書館、公園、川……長い間探したが見つからなかった。

その夜、親父には「会いに行ってないよな?」と問いただされた。
オレ「うん」とだけ答えた。

親父はジーっと見ていたが、直に表情を変え「●●に行ったらこれ買ってきてくれー」と来週の話が始まった。

どうやら親戚一同はヤル気十二分で、
同時に8年ぶりぐらいに来るオレを歓迎する準備を進めているらしい。
内心少し楽しみだった。

217: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)18:28:56 ID:NxZVmT20u
その次の日も、次の日も、街中を適当に散歩していたが会うことはなかった。
怒男が一度出てきたのだが、何を話したか本当に覚えてない。
ネトゲの方も、勝手に考え込みログインしなくなっていた。

S子に会って9日目、S子が消えて4日目。

三日後、新幹線と船を利用して北海道へ向かうことになった。
それを朝告げられ、俺はボーっと聞き、日課になってしまっていたS子探しに出かけた。

初めてS子に会った場所、いない。
図書館……いない。公園……いない。川……いない。

もう会えないのかな、と思い始めた。
と言うか、これでお祓いして効果はあるのか?とさえ思い出していた時だ。

頭に電気が走る様な、直感を感じた。

――町の商店街をゆらーゆらーっと、灰色の視界で歩いている誰か。
俺は直に分かった。

これはS子の視界だ。S子は商店街に居る!と。

218: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)18:32:48 ID:NxZVmT20u
川から商店街まで、そんなに遠くはなかった。
自転車を立ちこぎし5分程度の距離だ。

商店街のコンビニと時計が見えたから、恐らくこの辺り……。
と思いながら、周囲を見渡すがS子の姿は見えない。

俺は必死に考え、S子のあの動きが何処へ向かっていたのか、を考えた。

オレ(この方向で進むなら、図書館か?)
何度も確認したし、何度も見た場所。
いやいや、もう一度確認しに行こう。S子居る筈だ!

無駄に変な自信と興奮を抱きながら、俺は図書館へ向かった。

219: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)18:37:13 ID:NxZVmT20u
図書館について。

若干、係員の人とは顔見知りになっていた。
……と言うより、印象に残っていたのだろう。
それもそうだ、本も読まずキョロキョロと辺りを見渡しただけで出て行くオレだ。

俺は息を整えながら図書館内を探索した。
ただ、一向に見つけることはできなかった。

―― そ し て 、 俺 は あ る 奇 行 に 出 る こ と に し た 。

220: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)18:44:35 ID:NxZVmT20u
オレ「どこに居るんだよ!出て来いよ!《゚Д゚#》ゴラァァァァァァァァァァァァア!!」
周囲(´・ω・`!?) (!?・∀・) ('A`!?) ( ゚д゚ !?)

周囲の痛い視線が俺に突き刺さる。
ただ、俺は構わず叫んだ。

オレ「別に気にしてないから!出て来てくれない方が気にするから!」
恥を忍んで叫んだ。
駆けつける警備員や係員の足音を聞き、( ゚д゚)ハッ!として冷静さを保った。

係員「どどどd、どうしたのですか( ゚д゚ )」
警備「騒いでるんじゃないぞ!」
オレ「……(´;ω;`)」

気が付いたら俺は泣いていた。
それに気が付いたのか係員がポケットテッシュを差し出した。

周囲に人が集まりだして、大学生みたいなやつがニヤニヤしながらスマホを向けた。
それを警備員が「何、撮影しようとしているんだ《゚Д゚#》ゴラァァァァァァァァァァァァア!!」と超絶怒鳴り声をあげてた。
ササッて、カメラ向けてた

てか警備員メッチャ顔怖いの。
安岡力也みたいな顔で体格180ぐらいあった。

221: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)18:45:41 ID:NxZVmT20u
文字ちょん切れてた。

周囲に人が集まりだして、大学生みたいなやつがニヤニヤしながらスマホを向けた。
それを警備員が「何、撮影しようとしているんだ《゚Д゚#》ゴラァァァァァァァァァァァァア!!」と超絶怒鳴り声をあげてた。
ササッて、カメラ向けてた若者が逃げてった。

てか警備員メッチャ顔怖いの。
安岡力也みたいな顔で体格180ぐらいあった。

222: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)18:55:32 ID:NxZVmT20u
なんか貸出カウンターの裏みたいな、学校の図書室のような事務室へ案内された。

警備員の人が半分強引に俺の首元を掴みながら、こいっと連れてかれた。
内臓売られるかと思った。

事務所の応接室に入る、オレ・係員・安岡。
高そうなソファーとガラスのテーブル、あと周囲になにかの証と写真が飾られてる「ザ・応接室!」っという感じの部屋だった。

近くにある棚から紅茶を取りだし、「何を飲みますかー?」と係員のお姉さんが優しく尋ねる。

リプトンのアップルティーをお願いした、図々しかったかもしれない。
安岡は「コーヒーで」と、お前も飲むのかって心の中でツッコミを入れた。

安岡はコーヒーを飲みながら、オレを睨んでいた。
超恐かった。懐にドス入っててもおかしくない顔をしている。

てか、よく見ると日焼けしていたが、額になんか切られた(?)みたいな傷跡あった。

一方で係員のお姉さんは「落ち着きましたか^^」と笑顔で話しかけてくれた。
ちなみに係員の人は眼鏡をかけたベッキーみたいな顔してた。美人さんの分類だと思う。

223: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)18:58:32 ID:NxZVmT20u
やたらと安岡が俺に茶菓子を勧めてくる状況で、説教がはじまった。
お前クッキー好き過ぎるだろ。

係員「ここは公共の場ですので……」から、「●●な行為はご遠慮願ってます―」とか。
普通に、あたりまえな、当然なことを怒られた。
その後、何かをプリンターから印刷し、謝罪書?なのかな、

簡単に書くと『今後このような行為はしません』と言う契約書を書いた。最悪出入り禁止と書かれていた。

安岡の方はコーヒー5杯目に突入していた。
ちなみに「そうだぞ」とか、「こないだもホームレスが」とか、小さく相槌入れながらこの話に乗ってた。

224: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)19:06:26 ID:NxZVmT20u
係員「……ふぅ、まあオレさんは最近よく来てますよねーw」
オレ「え、あはい!」
突然言われて、俺は動揺した。

安岡「そうなのか?勉強か?」オラッオラッ
何故かニヤニヤとうより、ニカニカした笑みでオレを小突く安岡。
てか、アンタ最初オレの目に座ってただろ。いつ横来た。

係員「でも直に何か探して出てっちゃいますけど、お探しの本とかあるのですか?」
オレ「あ、それは……」

流石に「幽霊を探しています」とは言えず。

オレ「人を探していて……」
安岡「人?女か?」オラッオラッ、ニカッ

オレ「ええ、あ、はい……」
係員「あらあら(・∀・*)」

安岡「どんな子だ?」
オレ「えーっと、肩まで髪の毛があって、セーラー服姿の、高校生ぐらいの女の子です」

安岡と係員の顔が「へ?」と曇った。
たしかにパッと聞くと、不信極まりない発言だった。

安岡「まさか、間違ったことしている訳じゃねーよな?(# ゚Д゚)」
オレ「そそs、それはありません!」
安岡「本当だな?……にしてもこの時期にセーラー服か……私立高校か……」ブツブツ

係員「うーん……少なくとも今日は見てないわね……」
安岡「プライベートなことを聞くが、その子とはどういう関係なんだ?」オラッオラッ

225: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)19:10:09 ID:NxZVmT20u
半分、安岡に押され気味に、いつぞやかの「自供するしかねーぞ」な空気になりながら話した。

オレ「こないだ、ここでその子と会いまして……
 それで……仲良くなって……向こうから会いに来てくれたりとかして……」

オレ「適当にお話しとかして、植物園行ったりとかして……、
 別にやましいことしてないですよ!」

ハッと気が付いた。

係員・警備員(・∀・)(`・ω・´)ニヤニヤ

こ、こいつら……楽しんでやがる…………ッ!!!!

226: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)19:18:07 ID:NxZVmT20u
安岡「でもなんで、その子は消えちまったんだ?」
ズキッとしながらも、答えた。

オレ「植物園で熱中症にかかっちゃいまして……それを気にしているみたいで」
係員「あー、私のせいとか思っちゃった感じかな?」
安岡「思う物か?お前の体調管理が悪いんだろ」

うーん……、彼女のチカラが原因だから……いや、でも……。

係員「今の子は、結構自分のせいだ!って抱え込むんですよー
 うーん……そうだねぇ。
 一番はやっぱりその子と会って話をするしかないよね」

安岡「そうだな……ただ、今日みてーなことは駄目だ。迷惑だ」

その後、安岡に今日は家に帰れと入口まで送られた。
係員さんは「お幸せにー」と小さく手を振って見送ってくれた。

※次レスでご飯行きます。

227: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)19:21:24 ID:NxZVmT20u
最後、安岡から。
安岡「……男なら女の一人二人、めそめそするな」
オレ「……。」
安岡「ただ、女の一人二人、大切にも出来ない奴より、お前は良い奴だ」バンバンッと背中を叩く。

ちょっと惚れた。
無駄に夕日がバックにそう言う安岡はカッコよかった。

安岡「もう暴れるなよ!がんばれ、坊主!(゚Д゚”)明日があるさ!」オラッオラッ
オレのようなオッサンを坊主とは……

てか台詞イケメンすぎるだろ……。

この人なにものだよ……。


俺は奇行を反省しながら、家へ向かい自転車を勧めた。

そして、この日の奇行が報われるのは、意外な形でやってきたのである。

それもその日のうちに。

232: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)21:54:29 ID:NxZVmT20u
>>227の続き。

オレ「( ゚д゚)」
家について俺は驚いて声が出なかった。

家の前に居るその子に、オレは目が釘付けになった。

その人は「……オレさん」と、小さな声で言う。

泣きそうな顔をしながらも、強い表情で、オレを見つめていた。

オレも似たような表情でその子を見ていたと思う。

オレ「( ;д;)ぇ、え……?」

肩まで伸びた艶のある髪に、綺麗な肌。

適度に膨らんだ胸と、スラッとした身体。

セーラー服に、膝上程度のスカート、そこから延びる黒ストッキングの足。

S子「オレさん……(´・ω・`)」
オレ「S子さん(;∀;)」

S子が居た。
二日ぶり(大体三日ぶりかな?)に見たS子はやっぱり可愛かった。

233: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)21:59:28 ID:NxZVmT20u
そこからはあまりよく覚えてないけど、凄いきょどってたww
童貞拗らせまくってたww

S子も「え!?え、なに!?(・∀・;)」って感じになっていた。

オレは小躍りしながら、S子に近寄る。
やっぱりS子は何処から見ても可愛い子だった。
オレが、見間違えるわけが無い。

S子「近寄らないでッッッ!!!!!!」
その体の何処に、そんな大きな声がさせる力があるのだろう。
いや、もしかしたら霊的な物だったのかもしれない。

オレ「Σ(・∀・;)」
S子の声が俺の頭の中に響く。

木々 ガサガサガサガサッ!!!
同 時 に 激 し く 揺 れ る 家 付 近 の 木 々 。

それをハッとした表情でS子は見て、また泣きそうになっていた。

234: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)22:01:51 ID:NxZVmT20u
S子「……私が近くに居ると、オレさんに迷惑掛かる」
オレ「え、そんな事は……(・∀・;)」

S子「嘘言わないでいいですよっ……」
オレ「……ごめん」

S子「謝らないでも良いです……、私が悪いです……」
オレ「……そうか。」

俺の頭のなかで、社長が呟く『聞いてあげろ』と。
俺は再びの社長モードに突入した。

235: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)22:13:44 ID:NxZVmT20u
S子「ずっと考えていたんです。

 どうして、私は変なことを貴方にしてしまったのか。
 でも、貴方も言ってたけど『意図してやってない』から、どうすればいいか分かんないです。

 貴方は『いつか治れるようになれば』って言いましたけど、それじゃダメなんです。
 今すぐ治せなきゃ、貴方の傍にいることはできません。」

S子から、オレのことを「貴方」って呼ばれる度に、胸がギスギスした。
直にでも励ましの言葉を言いたかったが、社長モードの俺は黙って聞く事にした。

S子「それにオレさんから離れている間にある程度試したんです。
 でも、やっぱり何もできませんでした。

 それに腹が立って、悲しくなって、どうすればいいか分からなくなって……」

ここ等辺からS子が過呼吸気味になっていた、
俺はそれを見るのが辛かったが、見ることを選んだ。

S子「そしたら、今みたいに木が揺れたんです。強く」

S子はグッと顔に手を当てた。
……泣いていた。

S子「――これじゃ、またオレさんに迷惑かけちゃう……っ!!!!」
また木が揺れた。

今度は怖くなかった、
それ所か、寧ろS子にすごく集中していて気にもしなかった。

S子「あの日、オレさんを叩いた時、変な感触がしたんです。
 もの凄く嫌な感触でした。ブニョブニョの生肉を触ったかのような感触でした。

 その時、”駄目”ってすごく強く感じたんです。
 だから慌てて手を引いたけど、間に合いませんでした。

 そしたら……オレさんが、オレさんが……」

S子は早口でそう言い、泣いている。
それに合わせる様に周囲の物がカタカタと揺れている。

236: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)22:19:21 ID:NxZVmT20u
オレは意を決して声をかけた。
ただ、言葉選びを間違えた。

オレ「だ、大丈夫だよ……!」
社長モードが切れてしまってたのか、いや、適当な上っ面だけの言葉をかけてしまった。
たぶん、それが間違っていた。嘘はついてないけど、間違った。

S子「大丈夫じゃない!!この変なチカラをどうにかしないと傍にいれないの!!!!!」
S子は怒鳴り、俺を睨みつけていた。
その途端、体が動かなくなった。

金縛りだろう。それ所か、締め付けられてるような、嫌な空気が辺りに立ち込めている様な気がした。

生ぬるい空気が俺を包み込んでいると言うべきだろうか、

植物園の熱帯雨林ゾーンの中の湿度高めのような空間だ。

S子「適当な言葉を言わないでよ!!!!私は……私は……」
そう言いながらS子は頭に手を当てて、過呼吸になって、暴走していた。

237: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)22:25:20 ID:NxZVmT20u
S子「本当に嬉しかったんだよ。

 オレさんに会えて、オレさんが話しかけて来てくれて。
 オレさんは優しいし、どんな状況でも明るい言葉をかけてくれた。
 楽しい話もしてくれた。でも……それなのに、私は……!

 オレさんに酷いことをしてしまった……!!それが許せないの……!!嫌なの!!!

 分ってよ!!!!!!!!!!!!!!」

意識が飛ぶんじゃないかと言うほど、強い衝撃を頭に受けた。
いや、物理的な衝撃じゃないけど、ガクンッとなる様な。
そんな摩訶不思議な衝撃だった。

ただ、それを受けてから、俺は”変なモノ”が見えた。

S子の周りを黒いモヤが包み込んでいる、そんな感じの様子が見えた。

S子は気が付いていないのだろうが、そのモヤはしっかりと足に纏わりついている。

オレは本能的に察した。このままじゃ、S子が危ないと。

238: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)22:35:10 ID:NxZVmT20u
ただ、どうしようもできない。

それも本当だった。

だんだん泣き声が大きくなるにつれ、S子の周囲のモヤは濃くなっていく。

オレは、それをどうにかしたかった。何となくフーフーしていた。
意味はもちろんなかった。

それに、だんだんと身体を縛り付けるチカラが強くなってきている様な気がした。
意識も飛ぶんじゃないかと言う衝撃も、度々飛んできている。

S子、元気になってほしい。笑ってほしい。
そんなに泣かないでほしい。またお話ししよう、とか、心の中で凄い念じた。

S子は「オレさんに、オレさんに……っ!」
どうしようもできないだろう。

下手したら俺は、これで死ぬのだろうか?死因は心臓発作かな?熱中症かな?テクノブレイクはないよな?

ネトゲもう少しやりたかったなー、次のアプデどうなるのかなー。
社長やニトや専門に謝りたいなー、そう言うのも全部やれなくなるのかなー。

ネットで馬鹿なスレみたいな、SSの続きみたいな、あのラノベの続きどうなるんだろう。

オレは思った。

そ れ で も 良 い 。 S 子 を を ど う に か し た い 。

??「オレ君、コッチだッ!!!」
俺の後ろから若い声が聞えた。

そ の 願 い は 通 じ た の だ 。

240: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)22:38:25 ID:NxZVmT20u
親父は、オレがS子に会うことを想定していた。

止めても会いに行くなーっと親心ながら分っていたらしい。

それで親父と同じように上京した”ある人”を呼んでいたのだ。

親戚からもそうするように頼まれていたその人は、俺も”よく知る人”だった。

オレ「あれ……?」
本当に突然だった。

後ろから、誰かが俺の名前を呼んだ。

その途端、身体がフッと軽くなったんだ。

声がした方を振り向いた。

――北海道に行くたびに、よく遊んだ”従兄”だった。

242: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)22:50:26 ID:NxZVmT20u
従兄「今だ、こっちに来なさい!オレ君!!」
久しぶりに見る従兄は手にうちわのような、妙な道具を持って、オレをの方に叫んでいた。

歳は俺より上だが、たしか医者になる為に、東京の医大に入学したとは聞いていた。

イケメンで、元バスケ全国大会出場者で、医学生、背はもちろん高い。
運動神経がよく、ヘルプでバレーの大会にも出ていたと聞く。

俺とは住む世界が別の人間だ。
短大で文系、とは言えFランを卒業したオレと比べれば、明らかに優秀な人だ。

そんなのは別としても、東京に近いとは言え、ここに来ているとは思わなかった。

従兄「はやく!!早くコッチにきなさい!!!!」
従兄は必至に怒鳴る様に俺に行っている。
うちわを俺へ向け、鈴(?)みたいな金具を鳴らしていた。

ワゴン車のドアが開いていて、そこから、祖父や祖母が手招きしていた。

オレは、久しぶりに会う従兄や、この窮地を救ってくれる状況に感謝しながらも。

従兄「えッ!?」

力がみなぎった。
不思議とやましい感じじゃないけど、滾った。
従兄や祖父祖母には申し訳ないなーって、思った。

でもしょうがないよ。気が付いたら

S 子 の 方 へ 走 っ て た 。 
迷う暇もなかった

243: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)22:51:21 ID:NxZVmT20u
S 子 は と て も 驚 い た 顔 を し て い た 。

可愛かった(´∀`*)

いいよ、可愛いから許すよ。許せるよ。

お願いだから元のS子に戻って、またお話ししよう、S子は優しい子だし、良い子だって、オレ知ってるよ。

ヤンデレ化してたと思う。
頭の中で何回も「S子」連呼してた。

もう頭の中本当に。

S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子
S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子
S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子S子。

と言う具合だった。変態だった。

それでもいい。死んでもいい。

これが覚悟を決めると言うことなのだろうか。
妙に冷静で、妙に時間が無く感じれて、妙に幸福感に溢れていた。

俺は、家の前で泣きじゃくるS子へ一直線だった。

244: 名無しさん@おーぷん 2014/07/31(木)22:52:17 ID:tn00BBXEQ
怒涛の展開やでー!

245: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)22:56:48 ID:NxZVmT20u
S子「来ないで!」ってありがちなセリフを叫んでた。

オレは「いいねー萌えるねー(´∀`*)」と声には出さないが、変態モードで突撃した。

S子は、何回も「来るな来るな!!」って叫んでいた。

うん、たしかに、そう嫌がるたびに、俺の身体に、もの凄く重いぬるい塊が張り付いた気がした。

ガクッと、意識が後ろに飛ばされると言うのだろうか、
先ほどとはくらべものにならないほどの衝撃を受けたが、不思議と意識は飛ばなかった。

にしても……

そう嫌がるS子も可愛かった。そう可愛いから、話がしたい(´∀`*)

童貞拗らせ気味に、S子より暴走気味に、S子へ突撃した。

246: 名無しさん@おーぷん 2014/07/31(木)23:01:12 ID:tn00BBXEQ
親戚、真っ青な展開やで!

247: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)23:06:23 ID:NxZVmT20u
家の前に来た時には、S子はぶるぶると震えていた。

なんだろう……今思い出すと、凄くいけない同人誌のような感じだったと思う。

オッサンが鼻息荒あげ、笑顔で、震えてる女の子を追い詰めてるでしょ?
そのサークル並びますわ。買いますわ。

S子「……なんで来るんですか?」
泣きながらS子は言った。
涙が流せないS子だが、泣いているんだとオレは直に分かった。

S子「これ以上、貴方に迷惑かけたくないんです!!」
S子が強がって睨んでくる。

うーん、かわいいね、いいよ、いいよ、なんでも聞いてやるよ。

S子「もう傷つけたくない、迷惑かけたくない……嫌だ……

 分かったんじゃないの?今ので、今日ので、うんうん、違う……。

 一昨日の所で、私が変な子で怖い子だって、分かったんじゃないの!?ねえねえ!!!」

ガツーンっと、俺の頭に衝撃が来る。
ただ、不思議とニッコリとした。言っておくけど、Mじゃない。

オレ「全部知りたい?」
S子「……うん」

オレ「初めて会った時から、S子のことは怖いと思ったよ。」
S子は「やっぱり……」と言った表彰で暗くなる。

オレ「夜中なんか、親父と一緒に寝ちまったよ。怖かったさ。
 次の日あったよ、左腕が変色して焦ったよ。怖かった。
 警察官に変なことしてたよね、あれ見てて怖かったよ。
 植物園で木がメッチャ強く揺れた時は、死ぬかと思ったぐらいだ」

S子はまた泣きそうになる。

オレ「最後に、植物園でオレの意識が飛んでしまったことだね……もちろん、怖かったさ」

S子「じゃあ、なんでよ!!!!!」
また、ガツーンと、俺に変な衝撃波が飛んでくる。本当になんなんだこれ。

オレ「……ふぅ、それ以上にS子が勝手に居なくなるのが怖いんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!
 そう不安になって、心配になって、何が悪いんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

俺は中二病モードに突入していた。
……いや、嘘。マジで本音だった。

S子

248: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)23:10:30 ID:NxZVmT20u
オレ「たしかに、怖いよ。今みたいのだって怖いよ!!見てよ震えてるんだぜwwww」
と、ガクガクした足を指さす。
自分で言って気が付いた、足が震えていた。

オレ「でもな!すごくS子のことを探したんだよ!!ほんとうだよ!!!」
S子「……。」

オレ「なんでだろう、なんで伝わらないの!?ねえ!?俺が童貞だから!?」
S子「……。」

オレ「今さっき、家の前にいてどれだけ嬉しかったか、分かる!?」
S子「……。」
オレ「図書館で雄叫びあげちゃうぐらい、俺が寂しい思いしたの分かる!?」
S子「……。」
オレ「家族にな、S子のお祓いしようってなったんだけど、それだって凄く嫌がってるの!!!!!」

オレ「S子、居なくならないでよ……」

気が付いたら、何故か俺の方が号泣してた。

249: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)23:12:34 ID:NxZVmT20u
ばっかだよね。結局俺泣いてたよ。

誰かを励ます時は、気丈に振る舞ったり、その人より早く心折れちゃだめだって、
ネトゲのマスター(社長)で学んだんだけど、俺が泣いちゃってるの。

失敗したかなーって、思った。

だって、そうやって叫んでいる間も、どんどんS子の周りの黒いモヤが濃くなっていくだもん。

最後言い切った時なんか、S子の下半身は見えなくなっていた。ただ、ある意味、そこで止まってたのかもしれない。

250: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)23:16:50 ID:NxZVmT20u
S子「……オレさん」
オレ「なにィ!?」(少し声が裏返った

S子「……本当にごめんなさい」
オレ「――うん、いいよ(´∀`*)」

即答、即返答、すごーっく、あっさり。
俺はここで許した。

もちろんS子のほうは納得してなさそうだったけど。

S子「ごめんね、勝手に考えて……でも、考えるほど駄目になってて」
オレ「はっはっはw俺もそう言うことしょっちゅうだよ!ww」
S子「本当にオレさんに、迷惑かけたこと、どうしても謝りたいと思ってたの、それは本当だよ」

オレ「大丈夫大丈夫、分かるって!」

号泣しながら、オッサン、笑顔。
通 報 待 っ た な し 。

通報されなかったけどね。

251: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)23:22:21 ID:NxZVmT20u
その後、何を話したか、あんまり覚えてないけど、
只管やまってくるS子に、オレは「いいよいよ!」って泣きながら言ってた気がする。

S子は、オレに迷惑をかけた事が本当に許せなかったそうだ。

自分が自分を許せないって言う状況ほど、惨い事はこの世界無いなーって、この時知った。

オレ「もう、暴れないでね。大丈夫だから、落ち着いて」
そう、その時には、もう謎の揺れや金縛りとか衝撃波とか飛び交っていなかった。
その事を伝えて「ほら、大丈夫じゃん!落ち着けば!」って俺は言ってあげた。

S子は、やっぱり納得してない様子だけど、「オレさんが言うなら」って言う感じで落ち着いてた。

まあ、俺が一番うれしかったのは、何より。

オレ「S子さん、居なくなるとか言わないでね!」
S子「…………はい!」

S 子 、 笑 っ て た 。
ニコニコしてた、すごく明るく笑ってた。
俺の心は温かくなった、幸せになって、幸福感ぱねぇってなった。

いつの間にか、理性が外れてS子に抱き着こうとしてたけど、
スカッてなって、それ見てS子が「怖いよ……w」とか笑って、俺も笑って。

何より、気持ちが落ち着いて、幸せだった。

252: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)23:26:22 ID:NxZVmT20u
従兄「あ、あの……オレ君……」
大分時間が立ってからだろうか、ものすごーーーーーーーーーーく苦笑いしながら従兄が言った。

俺は忘れてた、急に恥ずかしくなって顔が熱くなる。

従兄「そ、その……うん、よかったね」
肝心に不審者を見る、あの俺が痴漢冤罪で捕まった日の乗客たちの目を向けられていた。

祖父「うむ……好きなのか……」
祖母「なんとま…………」
ひ孫の顔を見せることは、今も叶う気配ないけど、この時「ごめん無理だ!」って感じた。

従兄「えーっと、ごめん、状況整理しよ」
オレ「えっと、何から話せば……」

従兄「とりあえず、オレ君は、そのモヤモヤした人影が見えてる訳だね?」
オレ「え?モヤモヤ?」
従兄「え、ちがうの?」

オレ「カワイイ女の子が……」
従兄「え……、どういうことだ、全く分からないぞ、困ったなぁ……」

253: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)23:31:02 ID:NxZVmT20u
その後、S子を門の前に待ってもらい従兄とオレ、祖父、祖母は家の中へ上がった。

オレ「うわーぉー……」
思わず声が漏れた。

従兄「……どうしよう、すごいな、これ」
従兄は一生懸命うちわを振っていた。

家の中は悲惨なことになっていた、と言っても玄関、祖父祖母の部屋だけだが。

まず、祖父・祖母の部屋はタンスが全て飛び出し
仏壇のところ以外、全て嵐が過ぎ去ったようになっていた。

玄関も似た様に、棚から靴が飛び出し散乱している。
あとから来た、祖父と祖母が後片付けしていた。

255: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)23:40:31 ID:NxZVmT20u
従兄「どこから、話せばいいかな……」
と言いながら、話し始めた。

俺が熱中症(S子に触れられた)日の翌日、従兄に電話が来たそうだ。
幸いなことに、丁度従兄は夏休みに入り、適当に過ごそうとしていた所だったらしい。

とは言え、20日あるうちの半分以上を講習に当ててたそうだ。
ちなみに俺に関わる為に、今週中は全てキャンセルしたとの事。単位は問題ないらしい。

従兄の母、つまり、親父の妹(叔母)から電話が来たそうだ。
叔母「オレ君が危ないみたいなんだ」

従兄は、昔から自分の家がどういう家系かは知って居たそうで、お祓いをしているも知っていた。

叔母「でね、親父さんが、そんな危なくてもオレ君が会いに行きそうなんだって」
親父から、叔母に伝わった内容が判明した。

まず、俺は幽霊に憑りつかれたと思っていたらしい。
オレ(間違っている様な、間違っていない様な……(;^ω^))

そして、その憑りついた霊は、相当強く昔、オレに憑りついた地縛霊クラスかも、と言ったらしい。
オレ(大げさな……と思うが、大げさでもないかもしれない(´∀`;))

その地縛霊の時がどういう感じであったか分からないが、事故死した女性の方で、怪奇現象が酷かったらしい。
記憶にないけど、従兄は運ばれてきたオレを見ていて、俺が「アハ、アハハハハッ!」と女の声で笑ってたと言った。

俺の中二設定能力がカスタマイズされた。

256: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)23:47:01 ID:NxZVmT20u
叔母「お守りに預けたうちわを使いなさい!」
曰く、北海道の祖母自家製の魔除けらしい。
ちなみに効果は、さきほどのオレの金縛りを打ち飛ばした時点で、バッチリだ。

従兄「それでオレ君の傍に結構いたんだよね……w」
親父とコンタクトを取り、俺の動向を観察していたらしい。

しかし、徒歩の従兄に対して、自転車の俺で、慣れない町。
迷子になりまくって、酷かったそうだ。

従兄「……で、一時間ぐらい前、おあばちゃんから電話があってね」
北海道の祖母から電話が来たそうだ。

祖母「急いで、○○(親父)の家に行けー!!!!!」
従兄「夢に出るような声だったよwただ、直に伯父さん(>>149)からも電話があってね……」
そして直に駆けつけ、祖父と祖母を、我が家のワゴン車に乗せ、逃げたのだと言う。

その途中、とてつもなく巨大な黒いモヤの塊を見つけ、その塊がオレの家の前に止まったのを確認。
祖父と祖母、従兄で、念仏を唱えていたそうだ。

従兄「効果はなかったどころか、オレ君が横通り過ぎるの見逃したけどね……w」

S 子 は や っ ぱ り 凄 い 子 だ。

257: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)23:50:25 ID:NxZVmT20u
従兄「うーん……、俺はそう言う道行ってないから分からないのだけど。
 あの子は本当に大丈夫な霊なのかな?」

従兄に見えるS子は、黒いモヤモヤの塊がヒトガタになってるのだと言う。
そもそも、黒いモヤって言う時点で鳥肌が止まらないそうだ。

ちなみに、通り過ぎた時ほどの巨大な黒いモヤではなくなっているのだと言う。

オレ「……まあ、いい子だよ。すごく優しいこなんですよ」
従兄「憑りつかれておかしくなった?」
オレ「そう言う訳では……でも、本当です。責任は取ります」
従兄「また家がこういうことになるし、オレ君はさっきどういう状況だったか分からなかったの?」

そして、従兄は話し始めた。

260: ◆Jv4G8upKnw 2014/07/31(木)23:53:47 ID:NxZVmT20u
まず、俺が横を通り過ぎた時、黒いモヤがぐわっと俺を包み込んだのだと言う。

個人的解釈だけど、異常なほどS子が見えた、久しぶりの再会時、あれがそう言うことだったのかもしれない。
俺の童貞と変態と愛のパワーの可能性も捨てきれないけど。

次に、最初の木々が揺れた瞬間だ。
この時、従兄は危険だと判断し、ワゴン車の近くに居たらしい。

その時は、黒いモヤが周囲に広がり霧の様に立ち込めていたそうだ。

261: ◆Jv4G8upKnw 2014/08/01(金)00:00:37 ID:agkvzEh31
そして俺が、金縛りにあっている時が問題だった。

俺は気が付かなかったが……いや、分っていたかもしれないけど、

黒いモヤがオレに憑くなり、色々な所から白い腕が現れを、オレを縛り付けていたらしい。
明らかに死人の、病院でよく見る白い肌の、腕があり得ないほど、縛り付いてたそうだ。

また、黒い巨大な塊から、時置き、黒い小さな塊が飛び出し、それが何度もオレにぶつけられていたそうだ。
あの衝撃波のことだろうか。

他にも、ギョロギョロとした顔など出現しだし、これは駄目だと、助けに向かったらしい。

あの生ぬるい感触なのは、息とか、腕の熱とかだったんだろうね。

従兄「……で、うちわを振ったら、全員霧のようにきえたよ」
そやって、ゆっくりとオレに近付き、俺にうちわを振ったそうだ。

途端、黒いモヤなどは消え、つまり金縛りが解けた状況になったらしい。

従兄「大変だったんだよ、何度呼んでも気が付かないし」
オレ「ははは……、すみません……」

従兄「ただ、本当に肝が冷えたよ……」

従兄「オ レ 君 、 そ の モ ヤ モ ヤ に 突 撃 す る ん だ も ん (笑)」

従兄は苦笑いしながらアイスコーヒーを飲んでいた。
イケメンはなんでも似合うなーとか、呑気に俺は感じていた。

262: ◆Jv4G8upKnw 2014/08/01(金)00:04:32 ID:agkvzEh31
そこまで来ると、従兄の霊視には何も見えなかったらしい。

なお祖父が言うには、俺がまるで重い荷物を持つかのようにドスドス歩き、門の前で直立不動していたらしい。

オレ「なんだそれw」と笑ったが、祖父は真剣な顔だった。

従兄「さて……ところでさ、聞こえたんだけど」
オレ「は、はい……」
従兄「お 祓 い 嫌 が っ て る っ て 、 本 当 か い ?」

笑顔ながら、明らかに従兄は怒り気味だった。
そりゃそうだ、休みを返上して、命を懸けて、俺を助けようとして。

なのに、俺はお祓いなどを望んでない。

ましてや従兄は見える人で、どういう規模の相手か見えてしまった訳で。

263: ◆Jv4G8upKnw 2014/08/01(金)00:14:51 ID:agkvzEh31
従兄「……まあ、色で判断するもあれだけどね」
黙ったままでいた俺に、従兄は優しく笑ってくれた。

従兄「その子は意思はちゃんとしているの?」
オレ「は、はい……」
従兄「記憶とかは?」
オレ「分からないみたいです……、名前も知らないです……」
従兄「だから、お前とか君とか言ってたのね……はいはいはい……」

そう言えば、今更だけど、オレはS子を呼ぶ時『君』とか『お前』で読んでた。
……いや、実は勝手に名前つけてたけどね(;^ω^)ちなみにイニシャルS。だからS子よ。

そして、この後、名前つけことになった。

従兄「ふむ……送るなら真の名前のほうがいいけど……」
オレ「え?送らなきゃだめですか?」
従兄「ああ、もちろん」
オレ「……そうですか」

従兄「――うーーーーーーーん、と、とりあえずさ!」
従兄が折れた。心の中で俺はニヤリとした。

従兄「お前とか、君じゃ、可哀相だし、名前付けてあげなよ!」
従兄曰く、お祓いするときに名前、仮名でもある方が効果がでるらしい。
もちろん、天国に連れて行く際にも色々効果あるそうだ。

たしかに、「お前」や「キミ」じゃ、なんかかわいそうだと思いだした。

従兄「なにかないの?」

オレ「うーん……、あると言えばあるのですが」

オレ「S子って……勝手に呼んでたり」

従兄「え、それって……」

俺の株が落ちて行く音がした。ああ……ラノベよ……。

254: 名無しさん@おーぷん 2014/07/31(木)23:36:31 ID:4066L6vbY
とりあえずS子が黒いモヤに飲み込まれなくてよかった

266: ◆Jv4G8upKnw 2014/08/01(金)00:21:36 ID:agkvzEh31
ちなみに、この名前で奇跡が起こるんですが、それはまだ先になりますね……w

寝ます。また明日。

黒いモヤを放置していたら、どうなったかは、一応話すと思います。小話程度で聞いたんですがね
ただ呑み込まれなくてよかったは、本当です。

267: 名無しさん@おーぷん 2014/08/01(金)00:25:46 ID:RBBrxvThv
面白かったー!
乙でしたー!

273: ◆Jv4G8upKnw 2014/08/01(金)07:38:54 ID:agkvzEh31
>>263の続き

従兄は一度、実家(祖母)に電話すると言い外に出て行った。
俺も外で待つS子に会うために一緒について行った。

オレ「お待たせしてごめん」だとか、ありきたりな言葉をS子にかけた。

S子「さっきは本当にごめんね……」
ギュッと自分の手を握りながらそう言うS子。
その仕草、動作、すべてが可愛かった(´∀`*)

従兄「……。」
従兄はジッとS子を見ていた。いや、S子の方向を見ていたのだろうか。
凄く不振がって警戒している目だった。

耳にスマホを当て、実家に電話掛けているだろう間も、オレやS子をチラチラ見ていた。

オレは下手なことが言えないと言う緊張感の中で、S子と話をした。

274: ◆Jv4G8upKnw 2014/08/01(金)07:47:32 ID:agkvzEh31
オレ「そ、そう言えばさ……!お前とか君とか凄く失礼だったよね」
S子「え、そ、そんなことないよっ!」
一瞬驚いた顔をしたS子は、直に手を振りながら否定してくれた。

オレ「それで、今従兄とも話をしていたんだけど、名前ってあった方が良いと思うんだよね」
心の中で「S子」って読んでたけど。

S子「……S子?」
オレ「Σ(゚д゚) エッ!? 」
俺の心の中で読んでいた名前を呟くS子。

S子「ほら、時々オレさん、私のことS子って……」

どうやら、童貞をこじらせていた様だorz

名前も知らない見ず知らずの女性を勝手に名前付けて呼んでいたらしい。

オレ「そそ、そうなの……?」
S子「もーwあんまりそう言う事しちゃダメですからね☆」
小さな声で「バーンッ」て言いながら右こぶしを俺へ向けるS子。
ただ意識してか、結構距離がある所で手は止まっていた。

オレ「アッハハハ、それで”S子”ってどうかな?」
S子「良いよ!なんか他所よそしいなーって感じてたんですっ」
ニコッと、S子は笑った。

……先ほどの嵐のような出来事が嘘かと思えるような時間が流れていた。

275: ◆Jv4G8upKnw 2014/08/01(金)07:57:48 ID:agkvzEh31
従兄「取り込み中のところ、ごめんね」
従兄が手で会釈しながら言った。

従兄「いま、ばあちゃんと話がついた。
 オレ君、やっぱりお祓いしなくては駄目だよ。

 それと……そこのS子さん。
 S子さんも、オレ君のことを思うなら、それを受け入れてほしい」

オレ「い、行き成りなんなんですか!?(# ゚Д゚)」
ちょっとイラッとして強めに言うオレ。
ただ従兄は真剣な眼差しでオレを見て言う。

従兄「S子さんは凄く強い分類の霊だと思うのね。
 で、おばあちゃんが言うには、そこまで強いなら本来なら天国に上がって神格化していてもおかしくないんじゃないかって。」

俺の守護霊の怒男のような感じか?

従兄「……でオレの推測もあるけど、S子さんは悪霊化していると思うよ」
オレ・S子「「え……。」」

従兄「完全とか、全部が全部そうなっている訳じゃないと思うけどさ。
 今とかは、さっきまで黒いモヤの人影だったS子さんだけど、ぼんやりと人の姿に見えるよ」

従兄が言うぼんやり見えるとは、眼鏡を外して人を見ている様な感じらしい。
女性だとは分かったそうだ。

従兄「ただ、モヤも残ってる。
 俺も結構見えるのだけど、なんでそこで?って言う事故が多発する場所とか、
 病院で危篤状態の患者さんの部屋に集まる影とか、――そう言うところで見るモヤモヤに似ているんだ。」

オレとS子は黙って、従兄の話を聞いた。

276: 名無しさん@おーぷん 2014/08/01(金)07:59:16 ID:mtwcP4JDs
節子?

277: ◆Jv4G8upKnw 2014/08/01(金)08:03:45 ID:agkvzEh31
従兄「オレの家の見栄もあると思うけど、
 S子さんは、そこらへんの霊媒師や除霊師が相手できる様な存在じゃないと思うんだ。

 下手な人に任せれば、それこそS子さんを酷い結末に導いてしまうと思う。」

オレ「……一緒に居られないのですか?」
そこで俺はネットで知り合った社長の話を従兄にした。

従兄「そうだね、おばあちゃんの所に幽霊と共存したいと言った人も来たことあったね。

 結論から言う。

 オレ君、それは無謀って言う話だ。可能だとしても、S子さんとはオススメしない」

S子は動揺してアタフタしているオレと対象的に、凄く真剣な眼差しで従兄を見ていた。

ちなみに従兄は視界がクラクラ点滅していたらしい。
だから、尚更俺にS子と一緒に居ると言う選択肢を取らせたくなかったと、あとから聞いた。

278: ◆Jv4G8upKnw 2014/08/01(金)08:04:30 ID:agkvzEh31
>>276
節子じゃねーよ!!!!!!!!!!!!!!!

シから始まる名前じゃああああああああああああ!!!!!!!!!

脳内再生されちまうだろ(笑)!!!!!!!!!!!!!!!!!

279: ◆Jv4G8upKnw 2014/08/01(金)08:09:16 ID:agkvzEh31
S子「こっちの声って聞こえているのかな……?」

従兄「ん?何か言ってる?」
オレ「S子の声が従兄さんに聞こえているのかなって」
従兄「ああ……、ブツブツ質の悪いイヤホンのような音が聞こえだけかな……」

S子「そうですか……、オレさん、伝えて貰えますか?」
オレ「な、何を?」

S子「 私 を 成 仏 さ せ て く だ さ い 、 って」

オレ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」

オレの聞き間違えだったのかな。

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